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191011

貧乏な昔の話2:家は借家で風呂は無かった。街中では銭湯があちこちにあり銭湯通いは一般的であったと思う。我が家に風呂を設けたのは私が中学生の頃だった。勝手から続けてトタンで小屋を建て木造で小判型の風呂桶を石炭で焚いた懐かしき風呂だった。トタンに打ち付けた釘の穴から隣の息子がお袋の入浴姿を覗いたらしいとエピソード付きの風呂だった。
風呂のない時期は週に何度か銭湯に行き、以外は蒸しタオルで体を拭いて間に合わせるのが常だった。
銭湯は近所の人と顔を合わせる機会だ、勿論知らない人もいるがそのうち顔見知りになる社交場でもあった。そんな中で肌の黒い子や白い子を見かけたがそれがハーフの子であることは後から知った。その子たちも私が小学生の頃になるうちにいつの間にか居なくなってしまったようだ。隣の駅で降りた場所にアメリカ軍のキャンプがあったためだということも後から知った。
大人から戦争の話を聞いたり、縁日には白衣を着た傷痍軍人が義手義足でアコーデオンの曲を背に膝間付き物乞いする姿があったりの時代だった。

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